レーザー脱毛と針脱毛の違いを比較

今回は、レーザー脱毛と針脱毛の違いを比較します。ここでは、医療機関(クリニック)が医療行為として行うレーザー脱毛(医療レーザー脱毛)と針脱毛(医療針脱毛。絶縁針を使用)する場合を比べます。

脱毛の仕組みの違い

まず、脱毛の仕組みとしては、レーザー脱毛は体毛に含まれる黒いメラニン色素が、特定の波長のレーザーに含まれる熱に反応する性質を応用したものです。皮膚の上からレーザーを照射することで、黒いメラニン色素を含んだ体毛が熱を吸収します。

レーザー脱毛の場合、この体毛が吸収した熱エネルギーが、毛根に存在して体毛を作る組織ごと(毛乳頭や毛母細胞など)破壊することで、理論上の永久脱毛が実現します。

なお最近では、毛根よりも皮膚の上部に存在して、体毛のもとになる細胞の生成を促すバルジ領域という部分の成長因子を破壊する脱毛機が登場しています。これは、バルジ領域にじわじわと熱を溜め込ませることから、蓄熱式脱毛と呼ばれています。

従来式であれ蓄熱式であれ、レーザーを照射して体毛に熱を持たせる仕組みは同じです。この熱エネルギーが、毛根に波及するか(従来式)、バルジ領域に波及するか(蓄熱式)という違いがあるものの、体毛を作る組織を熱で破壊する点は共通しています。

レーザー脱毛では、波長の違いによってさまざまなレーザーがありますし、脱毛機に関しても多くの種類があります。これについて詳しくは、医療脱毛のレーザーと脱毛機の種類で説明しています。

その一方、針脱毛は、1本1本の毛穴に金属針を挿入して高周波の電流を流し、毛根に存在する体毛を作る組織を直接破壊する方法です。金属針といっても先が尖っているわけではなく、先端が毛根に届くように工夫されています。

従来の針脱毛は電気針と呼ばれ、差し込んだときに毛穴付近の皮膚の部分と直接触れていたため、やけどのリスクがとても高いものでした。現在では皮膚付近の部分に特殊なコーティングがされた絶縁針が主流であり、皮膚付近は絶縁状態(電気を通さない)となっているため、やけどのリスクはほとんどありません。

針脱毛の場合、院内感染の予防のため、初回時または1年おきに血液検査を受けることが一般的です。また、絶縁針も使いまわしなど論外ですし、患者別に個人専用の針を徹底管理することが常識です。なお、絶縁針も毛の状態に合わせて20種類以上存在します。

医療脱毛にかかる費用と時間

レーザー脱毛と針脱毛を比較すると、脱毛にかかる費用や時間も違いがあります。レーザー脱毛は、クリニックによって非常におおきなバラツキがあり、一概には言えません。一応の目安としては、両脇1回ぶんが1万円程度ならリーズナブルと言えると思います。

その一方、針脱毛はレーザー脱毛に比べると非常に高額です。こちらもクリニックによって料金設定に大きな違いがあります。時間制を採用するクリニックが多く見られますが、一応の目安としては、両脇の脱毛完了までに10~15万円なら良心的といえます。

両者を比べると、レーザー脱毛の場合は多くの方が5回程度の施術で完了します。そのことを考えると、両脇の脱毛完了までにレーザー脱毛なら5万円前後、針脱毛なら毛量が少ない方で10万、多い方なら15万でもリーズナブルなほうだといえます。

また、施術にかかる時間は、やはり両脇1回分を想定すると、レーザー脱毛なら10分程度でも済みますが、針脱毛なら毛量がそう多くない方でも1時間~1時間半はかかります。

針脱毛はレーザー脱毛に比べると、1本1本の毛穴に絶縁針を挿入するという性格上、どうしても手間がかかりますし、そのぶんだけ費用も高額になります。

施術回数や年数の比較

脱毛完了までの施術回数や年数に関しては、どちらの場合も1回で済むわけではありません。体毛には毛周期と呼ばれる成長サイクルがあり、このうち脱毛の効果があるのは成長期の毛だけだからです。

毛周期のサイクルを踏まえ、すべての毛が一通り成長期のうちに施術を受けることで脱毛は完了します。そこで問題となるのは、どれくらいの頻度で何回受ければ脱毛が完了するのかという点です。

これを考慮すると、毛の量や部位にもよりますが、一般的にそう多くない人並みの毛量の方は、平均で2ヶ月(1ヶ月半~2ヶ月半)に1度の施術を5~6回程度、トータルで1年~1年半程度続けると脱毛が完了します。

これはレーザー脱毛でも針脱毛でも大きな違いが見られない点です。なかには、毛量が多かったり、脱毛効果が出にくい部位もあるかと思いますが、こうしたケースでも、ほとんどの場合、5~8回程度の施術で施術を完了する方が多いと多いといえます。

施術中の痛み

脱毛中の痛みに関しては、レーザー脱毛でも針脱毛でも、大半の方が感じると思います。レーザー脱毛は色素が熱を吸収するという仕組み上、黒々とした色素をたくさん含んだ毛ほど、脱毛効果が高いと同時に、熱を帯びた痛みも感じやすいといえます。

これと比較すると、針脱毛は絶縁針を突き刺すときよりも、やはり電流を流したときの痛みは強く感じると思います。電流を流す時間はほんの1秒前後で済むことが多いものの、やはり皮膚の内部に熱をもたらすため、強い痛みを感じるといえます。

レーザー脱毛も針脱毛も、医療脱毛として行う以上、医療行為として痛みを軽減するためのさまざまなケアを受けることもできます。施術中の冷却措置が一般的に行われますし、どうしても我慢できない方は、安全性の高い麻酔措置を受けることもできます。

レーザー脱毛と針脱毛のメリット・デメリット

レーザー脱毛のメリットは、比較的広い範囲を短い時間で受けられることです。針脱毛と比較すれば費用もそう高額にならず、広いスペースの施術を効率よく受けるのに向いています。

また、レーザー脱毛は針脱毛に比べれば、さほど施術者の技量に左右されることはありません。もちろん、高い技能を持った施術者に受けてもらうことが理想です。レーザー脱毛は医療脱毛では主流といえる方法であり、全国的に幅広くサービスが提供されています。

その一方、針脱毛のメリットは、1本1本の体毛を確実に脱毛できることです。また、日焼けや色素沈着している部位でも受けることが可能です。

これとは対照的に、レーザー脱毛のデメリットは、皮膚の上から黒い色素が反応するレーザーを照射するため、日焼けや色素沈着がある部分は皮膚も反応してやけどのリスクがあるため、こうした部位の施術ができないことです。

ただし、レーザー脱毛ではさまざまなレーザーを使い分けたり、最新式の脱毛機が登場するなど技術の進歩によって、色素沈着が見られる陰部の脱毛や、従来は不向きと考えられていた産毛や細い毛にも対応するとしたクリニックが増えてきています。

針脱毛にもデメリットはあります。レーザー脱毛と比較すると、非常に高額で時間がかかりますし、その割には施術できる面積は狭いものですし、効率良い脱毛法とはいえません。ただ脱毛効果は確実ですし、局所的な脱毛には最適です。

また、針脱毛は1本1本の絶縁針を毛根に届くように丁寧に挿入し、適切な高周波で電流を流す技能が必要です。針脱毛はレーザー脱毛に比べて熟練の技量が必要であり、脱毛効果は施術者の経験と能力に左右されやすい脱毛法ともいえます。

針脱毛はレーザー脱毛と比較すると、院内感染を防ぐため、血液検査も必要ですし、個人専用の絶縁針を衛生管理してもらう必要があります。絶縁針も1本いくらで購入する形になりますし、全国的にレーザー脱毛ほど提供されている脱毛法ではありません。

レーザー脱毛と針脱毛の違いの比較:まとめ

ここまでレーザー脱毛と針脱毛の違いを比較すると、初めての脱毛としてまずはレーザー脱毛で広い範囲を効率よく済ませておくことで、理論上の永久脱毛を実現することができます。

それでも満足が行かない部分が見られた場合には、ピンポイントで確実な脱毛に向いている針脱毛の利用を検討しても良いと思います。ただし針脱毛を選ぶ際は、血液検査や個人専用の針の管理など、衛生面がしっかりしたクリニックをおすすめします。

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