医療レーザー脱毛の痛みと軽減策

医療レーザー脱毛では、施術中の痛みは誰もが経験することです。従来の針脱毛に比べると、かなり軽減されているのですが、痛みの感じ方は個人差がありますし、脱毛部位によっては激痛を感じるところもあります。

今回は、医療脱毛の痛みの原因や部位による違い、医療機関による取り組みや麻酔について取り上げます。

医療脱毛の痛みの原因

医療脱毛で痛みを感じる原因は、脱毛のメカニズムに由来するものです。医療レーザー脱毛の場合も、針脱毛の場合も、体毛に生じさせた熱エネルギーが毛根まで波及し、体毛を生成する組織(毛乳頭や毛母細胞)ごと破壊する仕組みとなっています。

医療脱毛のうち、従来から存在する針脱毛は、1本1本の毛穴に針を差し込み、そこに電流を通すことで、体毛に熱エネルギーを生じさせる仕組みです。このとき、皮膚の内部から強い熱が生じますから、とても強い痛みが避けられないといえます。

その一方、医療レーザー脱毛は、体毛に含まれる黒いメラニン色素が、一定の波長のレーザーの熱を吸収する性質を応用したものです。皮膚の上からレーザーを照射することで、体毛に熱が溜め込まれ、この熱エネルギーが毛根の組織ごと破壊する仕組みです。

医療レーザー脱毛は、皮膚の内部で熱を生じさせるわけでは無いため、針脱毛ほどの痛みは感じません。それでも、医療レーザー脱毛の仕組みを考えれば、黒い色素が多い部位ほど強い痛みを感じるということになります。

医療レーザー脱毛の痛みとは

一般に医療レーザー脱毛の痛みは、「ゴムで弾かれたような程度の痛み」と表現されることが多く見られます。ただし、それよりは明らかに大きな痛みを感じることが少なくありませんし、脱毛部位によって声が出ないほどの痛みを感じたという方もおられます。

特に、太くて硬い毛が密集している部分なら、非常に強く熱エネルギーを持ちやすく、大きな痛みを伴うと思います。また、黒い色素は体毛だけでなく皮膚にも存在しますから、色素沈着が多い部分では、激しい痛みを感じることもあると思います。

一般的には、肛門周り、ビキニライン、性器周り(男性の場合は陰茎、陰嚢なども)などは、色素沈着が大きく、最も激しい痛みを感じやすい部位です。また、ヒゲ、ほほ、鼻下、あご、眉毛なども、太くて硬い毛が多く、非常に強い痛みを感じやすい部位です。

ただ、黒い色素がレーザーの熱を吸収するというメカニズムを考慮すれば、痛みを感じているところほど、高い脱毛効果を得られている部分ともいえます。レーザーの照射出力を上げすぎればヤケドなどのリスクがありますが、痛みを気にしすぎて出力を下げても、十分な脱毛効果は得られません。

一般的に医療レーザー脱毛では、施術回数を重ねていくうちに脱毛効果が出始め、強いパワーで照射を行う必要がなくなります。このため、1回目、2回目が最も強い痛みを感じやすく、その後は次第に軽減していく場合がほとんどです。

医療レーザー脱毛で感じる痛みは、やはり個人差があります。痛みの感じ方は人それぞれですし、実際に受けてみないと分からないということもあります。他のひとがそうでもない部位で激しい痛みを感じることがありますし、その逆もあります。

なお、体調が悪い方や生理中の方は、外的刺激に過敏で、ダメージも受けやすい状態です。医療レーザー脱毛を受けると強い痛みを感じやすいだけでなく、深刻な肌トラブルを残す可能性もあるため、こうした状態の時は、医療脱毛は避けることをおすすめします。

痛みの軽減策への取り組み

医療レーザー脱毛の医療機関(クリニック)によっては、こうした施術中の痛みに対して、積極的な軽減策に取り組んでいるところも少なくありません。どのクリニックで受けようか迷っている方も、こうした取り組みへの姿勢が参考になります。

このうち最も重要なのは、クーリング(冷却)です。医療レーザー脱毛の痛みの原因は、肌が熱を持ちすぎることにあります。施術前、施術中、施術後を通じて、しっかりとクーリングを行うことは、痛みの緩和にとどまらず、照射後の炎症やヒリヒリした感触を抑えることに役立ちます。

また、患者からの痛みや照射方法に関する要望が、きちんと伝わっているかどうかも重要です。電子カルテが一般的となった現在では、その情報がきちんと共有され、施術者が異なる場合でも、確認のうえで同じ施術方法が受けられる医療機関が良心的といえます。

患者の痛みに関する情報も含め、スタッフどうしがきちんとコミュニケーションが出来ているかどうかは、医療機関を選ぶ上でとても重要なポイントです。患者ごとの適切な施術方法がしっかりと受け渡され、誰が行っても同じ要領で受けることができます。

また、医療レーザー脱毛の照射中も、施術者が安心して受けられるよう、声掛けを徹底している医療機関もあります。施術を受ける側も心の準備ができますし、痛みや照射出力に関する希望を訴えやすく、緊張せずに受けることができます。

ここは患者によって、黙って施術を進めてもらったほうが良いと思う方もいれば、会話を行って気を紛らわしたいと思う方もおられます。機械的に一律の対応をするのではなく、患者の様子や痛みの程度を見ながら、個別の対応に徹したクリニックが望ましいといえます。

医療脱毛なら麻酔が受けられる

医療脱毛では、麻酔が受けられます。コース料金とは別にオプションとして費用が生じることが一般的ですが、麻酔を利用することで、高い脱毛効果を維持しつつ、痛みの軽減が可能です。

医療脱毛で受けられる麻酔は、笑気麻酔とクリーム麻酔(皮膚麻酔)という2種類の麻酔を用意していることが一般的です。痛みがどうして我慢できない場合は、どちらか、あるいは、両方を利用することができます。

笑気麻酔とは、鼻の上にマスクを装着し、酸素に亜酸化窒素を混ぜた気体を吸入する麻酔法です。笑気とは、亜酸化窒素の別名であり、この気体には鎮痛効果が強い性質があります。

笑気(亜酸化窒素)は、18世紀中に発見され、麻酔作用が確認された気体です。現在の日本においても、歯科を中心に全身麻酔で幅広く用いられる麻酔法です。医療脱毛や歯科治療の場合、施術中も吸入を続けます。

笑気麻酔では、リラックスしてホワンとした気分になります。低濃度から患者の様子を見て次第に笑気の濃度を調整し、吸入器も進化しているため、かつて見られたような酸欠状態に基づく医療事故のリスクはほとんど見られず、とても安全性の高い麻酔法です。

一般的な全身麻酔は意識が無くなりますが、笑気麻酔は意識が無くなることは無く、施術中の記憶は保たれます。眠くなることもありませんが、リラックス効果があり、麻酔後の食事や車の運転にも制限がありません。

笑気麻酔は、医療脱毛にあたって、痛みに対する恐怖心が強い方や、不快感に基づく精神的な嘔吐反射などが見られる方にも適切です。ただし、麻酔が原因で頭痛や吐き気などが出てきた場合、笑気麻酔を中止することがあります。

クリーム麻酔は、リドカインを主成分とした薬を塗布する局所麻酔です。リドカインは副作用がほとんど見られない物質です(きわめてまれに強いアレルギー反応やショックが出ることもあります)。

クリーム麻酔は、塗布してから効果が出始めるまで30分程度かかります。ただ、意識を失うこと無く、比較的効果が長く持続する麻酔法です。医療脱毛では、笑気麻酔が使えない患者や、笑気麻酔だけでは効果が得られない患者に使われます。

どちらの麻酔法も、副作用がほとんど見られず、とても安全性の高い方法です。また、麻酔措置は医療行為であり、医療機関でしか行うことが出来ません。エステサロンなど医療機関では無い脱毛サービスで受けることは出来ず、医療脱毛を行う医療機関だからこそ出来るケアといえます。

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