レーザー脱毛と光脱毛(フラッシュ脱毛)の違い

今回は、レーザー脱毛と光脱毛(フラッシュ脱毛)の違いを取り上げます。

レーザー脱毛は、医療機関(クリニック)が医療行為として行う脱毛法であり、法律上、医師の指導のもと医療機関で行われることが必要とされています。また、光脱毛はフラッシュ脱毛とも言われ、エステサロンを中心に医療機関では無い店舗が提供するサービスです。

レーザー脱毛も光脱毛も、どちらも一定の波長の光(レーザー)を脱毛部位に照射し、脱毛をもたらすという意味で、原理的には同じ仕組みです。ただし、照射する光の性質が異なるため、脱毛の効果とその持続性、肌トラブルのリスクという点で違いがあります。

ここでは、こうしたレーザー脱毛と光脱毛の違いを、脱毛の仕組みとリスク対応という観点で取り上げていきます。

そもそもレーザーとは?

そもそもレーザーとは、光を増幅して放射するものを意味します。光とは電磁波の一種であり、電磁波とは空間の電場と磁場の変化によって形成される波(波動)の総称です。

ちなみに波動とは、空間を伝わる波のことです。波動には、電磁波以外に音波、重力波、地震波、津波などが挙げられます。電磁波は波動の一種であり、電磁波には光波(=光のこと)や電波が含まれます。

さて、電磁波には光(可視光線、紫外線、赤外線)のほかにも、電波(低周波、超長波、長波、中波、短波、超短波、マイクロ波など)、X線、ガンマ線という種類があります。

これら電磁波の種類は、波長の違いによる性質ごとに分類されたものです。波長とは、波動が持っている周期的な長さのことです。

特にレーザー光は、人工的に増幅して放射した光を指します。レーザー光は指向性に優れており、発生する光の波長を一定に保つことができる性質を持っています。また、特定の色に吸収されるという性質を持っています。

指向性とは、光や音や電波などが、その発生源からの方向によって強さ(エネルギーなど)が異なる性質のことです。

一般に「指向性が高い」とは、線上に一方向に向かって照射場所が狭く、直線性に優れてエネルギーを集中させることができることを意味します。これとは逆に、「指向性が低い」とは、拡散的で広範囲に照らし、さまざまな方向に向かうことを意味します。

レーザー光は指向性が高い、つまり、ピンポイントで狙ったところにエネルギーを集中させ、直線状に照射できる性質を持っています。ちなみに、実社会において「指向性が低い」ことは悪いことではありませんし、白熱電球などは広範囲に照らす好例です。

さて、レーザー光は特定の色に吸収されるという性質があります。レーザー脱毛はこれを応用したものであり、体毛が持っている黒色のメラニン色素に吸収される範囲のレーザー光を照射することで、体毛や毛根にダメージを与え、脱毛するという仕組みです。

レーザー脱毛とは

レーザー脱毛は、レーザー光が持っている指向性の高さと色素の反応を応用した脱毛法です。レーザー脱毛は、ターゲットとなる脱毛部位に単一の波長を直線的に照射することで、集中的に熱エネルギーを吸収させることができます。

これにより、エネルギーを吸収した色素を含む体毛が熱を発生させ、毛根を構成する体毛の生成組織ごと熱の力で破壊することができます。

この仕組みは、理論上は100%完全な永久脱毛が可能ですが、実際は毛の状態やレーザー機器の種類によって左右されます。それでもレーザー脱毛は「半永久的な脱毛」ということはできると思います(この点について、詳しくは医療脱毛とエステ脱毛の違いで説明しています)。

レーザー脱毛は光の威力が強く、毛乳頭や毛母細胞といった体毛を作る組織ごと破壊する治療のため、法律上の医療行為と規定されています。このため、レーザー脱毛は医師の指導のもとで医療機関だけが認められた行為です。

レーザー脱毛で使う脱毛器は出力が高く、皮膚の痛みを感じることがあります。このため、クリニックによっては、笑気麻酔やクリーム麻酔などを用意するところが数多くあります。

レーザー脱毛を行うことができるのは医療機関(クリニック)だけですが、麻酔措置や薬の処方が出来るのも医療機関だけです。痛みや炎症止めの医薬品(軟膏・クリーム)を塗布してもらったり、施術中の麻酔を受けられるのは医療機関だけです。

また、レーザー脱毛は威力が高い脱毛器を使うだけに、ヤケドなど肌トラブルのリスクもあります。この場合も、医師の診察を受けたり、塗り薬や内服薬などの処方といったケアを受けられるのは、医療機関であるクリニックだけです。

レーザー脱毛は光脱毛に比べて、1回あたりの料金は確かに高めです。ただし、レーザー脱毛も光脱毛も、体毛の成長サイクルのうち成長期の毛にしか効果が無いため、1回の施術では完了しないという特徴があります。

このため、1回あたりの脱毛効果が高いレーザー脱毛のほうが、脱毛を完了するまでの回数や期間が短くて済むといえます。半永久的な脱毛ができるレーザー脱毛のほうが、トータルの出費で見ると安く済むこともあります。

光脱毛(フラッシュ脱毛)とは

光脱毛(フラッシュ脱毛)とは、エステサロンなど医療機関ではないところで提供される脱毛サービスです。光を脱毛部位に照射して熱エネルギーで体毛を除去する仕組みは、レーザー脱毛と同じですが、医療行為には該当しないものを指します。

光脱毛も、原理的にはレーザー脱毛と同じく光を照射する脱毛法です。ただし、体毛を作る組織の破壊には至らず、毛根の活動を弱らせて脱毛を促す効果にとどまります。

レーザー脱毛は法律上、医師の指導のもとで行う医療行為とされ、医療機関(クリニック)以外が行うことは認められていません。もし、医師資格の無い者がクリニックと同様のレーザー脱毛を行っていれば、それは明らかに違法行為です。

このため、エステサロンで行う光脱毛器は、照射出力を抑えたり、複数の波長を持った光を広範囲に分散させることで、脱毛効果を低く設定し、医療行為に該当しないように調整されています。

光脱毛の脱毛器は威力を低く抑え、医師や看護師の資格を持たない者でも扱えるように作られています。脱毛効果はそう高くありませんが、肌への影響も穏やかで、痛みを感じることはあまり無いといえます。

光脱毛は痛みや炎症、ヤケドといったリスクがレーザー脱毛よりも低いといえます。ただし、脱毛効果も低く、万が一肌トラブルに遭ったときも、医療行為としての診察・処方を受けることは出来ませんし、施術中の麻酔もできません。

光脱毛器は、エステサロンで受けられるほか、自宅で気軽に行うことができる家庭用脱毛器も市販されています。こちらはエステ脱毛よりもさらに出力を抑えた機種が主流です。

料金面では、光脱毛の1回あたりの費用は、レーザー脱毛より安くなる傾向があります。ただし、レーザー脱毛のような半永久的な脱毛の効果は難しい点に留意が必要です。

光脱毛は1回あたりの照射の効果が低いため、レーザー脱毛と同じ脱毛効果を得ようと思ったら、10回以上あるいは2~3年以上の長期にわたって受け続ける必要があります。これを考慮すると、トータルの費用としては光脱毛のほうが高くつく可能性もあります。

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