医療脱毛のレーザーと脱毛機の種類

今回は、医療脱毛(医療レーザー脱毛)で実際に使われるレーザーや脱毛機の種類を取り上げます。ひとくちにレーザーや脱毛機といっても、特徴が異なったさまざまな種類のものがあり、それぞれにメリット・デメリットがあります。

医療脱毛レーザーの種類

医療レーザー脱毛は、体毛に含まれる黒いメラニン色素が、一定の波長を持つレーザーの照射を受けることで、そのレーザーの熱を吸収する性質を応用したものです。体毛が溜め込んだ熱エネルギーが毛根に波及して、体毛を作る組織ごと破壊します。

ちなみに、医療レーザー脱毛でレーザーを受けたからといって、ガンになるリスクが高まるということはありません。皮膚がんなど発がん性があるのは紫外線ですが、医療レーザー脱毛のレーザーは赤外線に近いものであり、発がん性はありません。

そもそもレーザーとは、光を増幅して放射したものですが、媒体(放射を引き起こす物質)によってさまざまな種類があります。また、媒体が異なれば波長も異なってくるため、それぞれの特徴にも違いが出てきます。

医療レーザー脱毛で使われるレーザーには、アレキサンドライトレーザー(波長:755nm)、ダイオードレーザー(波長:800nm/可変)、YAGレーザー(波長:1064nm。NdYAG)などの種類があります。

ちなみに、ルビーレーザー(波長:694nm)は波長が短く、レーザーの届く範囲は表皮から真皮の浅い範囲にとどまるため、医療脱毛で使われることはありません。メラニン色素を含んだ皮膚が反応するため、シミやホクロの除去といった美容皮膚科でよく使用されるレーザーです。

アレキサンドライトレーザーは、毛根細胞が集中している皮膚の深さにほどよく届き、冷却装置が備わった照射口の広い脱毛機が主流です。このため、非常に効率よく、冷却ジェルが不要で痛みを軽減しながら照射を受けることができます。

またアレキサンドライトは、有色人種の日本人に適したレーザーともよく言われます。ただ、照射口が丸いヘッドでは打ち漏れが起きやすく、産毛には反応しにくいと言われます。こうしたデメリットについては、改良を目指した脱毛機の機種もあります。

ダイオードレーザーは、アレキサンドライトよりも波長が長く、その波長を調整することもできます。浅い毛根から深い毛根まで幅広く対応し、産毛にも効果があると考えられています。

かつてダイオードは、照射口が四角くて小さく効率が悪いとか、冷却ジェルが必要だというデメリットがありました。最近ではこうしたデメリットを改善した機種も登場しており、冷却装置が備わったり皮膚を吸引して照射するタイプのものがあります。

YAGレーザーは、非常に波長が長く、皮膚の奥深くまで届く特徴があります。このため肌が色黒い方や、濃く根深い毛でも高い脱毛効果を得ることができます。とても強い痛みを感じやすいデメリットがありますが、ガス冷却システムを搭載した機種もあります。

医療レーザー脱毛の脱毛機

医療脱毛では、同じレーザーであっても、照射口(照射ヘッド)、冷却装置の有無、皮膚を引き伸ばして照射したり直接接触して照射するといった照射方式の違い、照射出力(照射のパワー)など、脱毛機の機種によっても違いが出てきます。

もちろん、毛質や肌質により、同じ脱毛機でも効果に個人差があります。ここでは、医療レーザー脱毛で使用される脱毛機の種類について詳しく説明します。

ジェントルレーズ

ジェントルレーズ(Gentle LASE)は、ロングパルスアレキサンドライトレーザーというアレキサンドライトレーザーを採用した脱毛機です。照射ヘッドは直径18mmの円形という一般的なサイズですが、ヘッドが軽く、短時間で効率よく照射することができます。

この機種は照射の直前に冷却ガスを放出するため痛みが軽減されやすく、ダイオードやYAGよりは波長が短いため、肌トラブルが起きにくいメリットがあります。従来から存在する脱毛機であり、特に日本人の肌質や毛質に適していると言われます。

このジェントルレーズは非常に多くのクリニックで導入されており、日本国内の医療機関では人気が高い脱毛機です。ただし、産毛や白髪、日焼けしている方には不向きですし、毛根が深いところに存在する毛が苦手な機種でもあります。

ライトシェアデュエット

ライトシェアデュエットは、非常に大きな照射口と小さな照射口のヘッドが交換可能で、効率良い照射時間の短縮と、細かな部分の照射に対応します。ジェントルレーズは照射ヘッドが丸いのですが、こちらは四角いため打ち漏れの可能性も低いといえます。

このライトシェアデュエットは、皮膚を吸引して照射する方式を採用しています。吸引と言っても強く吸い付くわけでは無く、照射部位に接触して軽く引き伸ばして施術するため、肌ダメージを抑えつつ照射ムラの無い施術が可能です。

また、ライトシェアデュエットは、吸引システムに加え、ジェントルレーズのような冷却措置もあるため、別途冷却ジェルを塗布する必要もありません。ライトシェアデュエットで採用しているレーザーは、ダイオードレーザーです。

ライトシェアデュエットはとてもバランスの良い脱毛機といえますが、そのぶんだけ施術中の痛みもやや強めといえます。あまりにも頑固な剛毛には効果が出にくいかもしれませんが、平均的な体毛には十分な効果がある脱毛機といえます。

メディオスターNEXTなど

メディオスターNEXT(メディオスターNeXT、NeXT Pro、NeXT PRO XLなど)は、レーザー脱毛という点では他の脱毛機と同じですが、脱毛効果が及ぶ場所が異なっており、新たな脱毛法といえます。

従来の脱毛機は、体毛のもとになる毛母細胞や、毛細血管から栄養分を受け取って毛母細胞の細胞分裂を促す毛乳頭など、毛根に作用して体毛を生成する組織を破壊するものです。

これに対してメディオスターNEXTは、毛根より浅いところに存在するバルジ領域という部分に作用します。バルジ領域には、新たな細胞を供給する幹細胞が存在するため、この発毛因子を破壊することで毛の再生を防ぎ、脱毛を行います。

また、従来機が毛根に熱エネルギーを直接与えるのに対し、メディオスターNEXTは蓄熱式の脱毛と言われ、バルジをじわじわと加熱して熱を蓄えさせます。このため、従来機のような激しい痛みを抑えることができると言われています。

メディオスターNEXTで使われるレーザーは、ダイオードレーザーです。ダイオードレーザーは、波長を変えることが可能です。メディオスターでは異なる波長のレーザーを同時に照射して熱を溜め込ませるため、細い毛や産毛にも効果があるとも言われます。

さらにメディオスターなら、大きな照射口で効率良く、施術時間の短縮が可能です。また、ヘッドに冷却装置がついており、肌トラブルの発生も抑えられます。蓄熱式脱毛ですから、従来機に感じる痛みというよりは熱っぽさに近い感覚はあるでしょう。

長所ばかりのメディオスターですが、あえて難点を挙げるなら、最新の脱毛法だけに、バルジに作用する蓄熱式脱毛は10年後、20年後といった長期間の脱毛効果に関するデータが少ないということは言えます。

こればかりは個人差もありますし、「どの脱毛機が万人に効く永続的な脱毛効果がある」という絶対的なことは言えません。メディオスターは全く斬新なメカニズムを採用しているため、他の脱毛機に抵抗のある方には特に試してみる価値があるといえます。

また、従来機は体毛を作る組織を破壊するため、照射後2週間程度で毛が抜け落ちるのですが、メディオスターは体毛の元になる細胞の供給源を破壊するため、2回目、3回目と施術を何度か受けてから効果が出てきます。

メディオスターNEXTは都市部や大手のクリニックを中心に導入が進んでおり、他の脱毛機に難色を感じる方だけでなく、産毛や硬毛化が気になる方、施術中の痛みが苦手な方を中心に、効率よく最新式の脱毛を試すことができる方法としておすすめできます。

ジェントルヤグ

ジェントルヤグ(ジェントルYAG、GentleYAG)は、波長の長いYAGレーザーを採用した脱毛機です。波長が長いということは肌の奥まで届くため、毛根が奥深いところに存在する毛の脱毛に強く、日焼けなど色素沈着している肌でも使えると言われます。

また、ジェントルヤグはガス冷却システムを備えており、痛みを軽減する工夫が施されています。冷却ジェルを塗布する必要も無いと言われています。

その一方、ジェントルヤグは非常に強い痛みを感じやすいデメリットがあります。とはいえ、ヒゲ脱毛、VIOなど太くて濃い毛に強力な威力を持つ脱毛機といえます。

医療レーザー脱毛では脱毛機で選ぼう

ここまで、医療レーザー脱毛で使われるレーザーと、さまざまなレーザーを利用した代表的な脱毛機を取り上げてきました。このほかにも、脱毛機はさまざまな機種が存在しています。

従来から存在する既存の脱毛機は、実績が豊富で永続的な脱毛効果がかなりの程度確認されています。その一方、最新の脱毛機は脱毛のメカニズムが従来機とは全く異なり、後発機種だけにさまざまな改善に基づくメリットが挙げられます。

脱毛効果には施術する部位や個人差があるため、どの機種ならどの部分でも誰にでも効果があるとはいえません。複数の脱毛機を用意して施術部位によって使い分けるクリニックが理想的といえます。

従来機種も最新機種もそれぞれに良さがあります。どの脱毛機を使ったクリニックで受けるかは、最終的にはご本人の希望ということになると思います。どの部分をどれくらいの施術回数で受けたいか、それにはどの機種が適切かという知識を収集し、疑問に感じたことはクリニックにぶつけてみた上で、各自に見合った判断を進めると良いでしょう。

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