医療レーザー脱毛がエステ脱毛の光脱毛より高いのはなぜか?

医療レーザー脱毛は、エステサロンや脱毛サロンが行う光脱毛(フラッシュ脱毛)に比べると、確かに高い料金となっています。医療レーザー脱毛はより確実な脱毛効果が長く続くのですが、料金の安さという点から、エステの光脱毛を選ぶ方も多いでしょう。

医療レーザー脱毛が光脱毛より高くなる理由は、そこで使用される脱毛機の仕様(スペック)や、提供されるサービスの内容に違いがあるからです。医療レーザー脱毛は法律上、有資格者(医師や看護師)が医療機関でしか行えない医療行為です。

ここでは、どうして医療レーザー脱毛が光脱毛より高いのかについて取り上げ、料金面と施術内容を比較していきます。

永久脱毛と脱毛機

医療レーザー脱毛では、日本の厚生労働省に相当するアメリカのFDA(食品医薬品局)が承認した、永久脱毛の効果が認められる強い照射出力の脱毛機の導入が一般的です。

医療レーザー脱毛は、皮膚の上から一定の波長のレーザーを照射し、体毛に含まれるメラニン色素が吸収した熱エネルギーが毛根などに波及して、毛乳頭など体毛を作る組織ごと破壊することで、理論上の永久脱毛が可能となります。

これに対し、エステの光脱毛では、FDA認可といったレーザー脱毛機を導入することは無く、照射出力を低く抑えた脱毛機を使用しています。これは、毛根の活動を低下させたり弱めることにとどまり、体毛を作る組織の破壊という根本的な解決策にはなりません。

エステの光脱毛でFDA認可のレーザー脱毛機を使わないのは、医療機関以外での使用が法律で禁止されているからです。もしもエステサロンなどで、医療レーザー脱毛と同じ脱毛機を使っていれば、それは違法行為にあたります。

(FDA認可の脱毛機については、医療脱毛・笑気麻酔の前は食事NGか/FDA認可とはでも詳しく説明します)

厚生労働省は2001年(平成13年)、脱毛行為等に関する医師法違反の適用について、「レーザー光線又はその他の強力なエネルギーを有する光線を毛根部分に照射し、毛乳頭、皮脂腺開口部等を破壊する」行為は医療行為であるという通達を出しています。

また、厚生労働省(当時は厚生省)は、1984年(昭和59年)と1988年(昭和63年)に、「永久脱毛を業として行った場合は、医師法第17条の医業に該当し、医師以外の者が行えば医師法違反となる」という回答を出したことがあります。

つまり、医療機関ではないエステサロンや脱毛専門サロンなどが、毛乳頭や皮脂腺開口部等を破壊する行為を行ったり、「永久脱毛」を謳うことは、違法行為(医師法違反)に該当するということです。

こうしたことから脱毛機に関しても、永久脱毛の効果があるレーザー脱毛機を使えるのは、医療機関である医療レーザー脱毛だけです。エステなどの光脱毛では、それよりも低い照射出力で、パワーが抑えられた脱毛機しか使えません。

エステサロンの脱毛機は極端に言えば、毛抜きなどの自己処理と変わらない一時的な効果にとどまる比較的安価な設備を導入しています。その結果として、価格面では医療レーザー脱毛よりも安く見える傾向があります。

(「永久脱毛」の意味については、いつまでも毛が生えてこなくなるのか?で取り上げています)

肌トラブルへのケア

医療レーザー脱毛は医療行為ですから、医師や看護師など有資格者が在籍する必要があります。これに対して、サロンなどの光脱毛は、エステティシャンが施術するものの、NPO法人や業界団体が独自に設定した資格であり、国家資格である医療資格者が行うわけではありません。

また、医療レーザー脱毛と光脱毛では、照射するレーザー(光)のパワー(照射出力)や波長の長さが違います。光脱毛は法律上、体毛を作る組織を破壊できないため、そこまで至らないように、出力や波長を抑えめに調節されます。

その一方、医療レーザー脱毛と光脱毛は、皮膚の上からレーザー(光)を照射して体毛に熱をもたせようとする仕組みは同じです。レーザー脱毛は医療機関しか行えないため、エステなどでは便宜上「光脱毛」などと称しているだけです。

このため、医療機関ではない光脱毛は、永久脱毛の確実な効果が無い一方、熱を照射されることによる赤み、ヒリヒリ感、炎症といった可能性は普通に存在します。

ここで、医療レーザー脱毛であれば、医師が在籍する医療機関ですから、一般的な病院・診療所と同じように、炎症止めの軟膏・クリームが処方されたり、毛のう炎にならないように抗生剤(抗生物質)が処方されることができます。

その一方、医療機関では無いエステサロンや脱毛サロンでは、医療レーザー脱毛と同じような肌トラブルの可能性があるのに、医薬品を処方したり、医師の診察を受けるといったことができません。

医療レーザー脱毛も光脱毛も、大半の方は施術直後に肌の腫れや痛み、ヒリヒリ感や炎症を感じることが一般的です。ほとんどの方は数時間~半日で治まりますし、遅くとも2~3日で元の状態に戻ります。

もしも万が一、3日以上たっても症状が治まらなかったり、ヤケドなどが発生していれば、クリニックで医師に相談しましょう。皮膚科など適切な医療機関を受けることもおすすめできます。

こうした場合でも、医療レーザー脱毛であれば、クリニックで医師の診察を受けたり、医薬品(軟膏・クリームなどの塗布薬、飲み薬である内服薬)の処方を受けることが可能です。

これに対し、医療機関では無いエステなどでは、こうした医師の診察や医薬品の処方を受けられません。クリームなどの提供があっても、それは医薬品ではありません。

このように、エステなどの光脱毛は、法律で医療行為ができないため、結果としてトラブル時のケアが医療レーザー脱毛よりも劣っており、安い料金設定がされやすいといえます。

麻酔の使用も医療機関だけ

医療レーザー脱毛も光脱毛も、原理的には皮膚の上から照射を行います。レーザー(光)が黒いメラニン色素に反応するため、施術中は強い痛みを感じることもあります。

体毛に含まれる黒いメラニン色素は、一定の波長のレーザーが持つ熱を吸収する性質があります。この熱エネルギーが毛根まで波及し、体毛を作る組織ごと破壊するのが医療レーザー脱毛のメカニズムです。

医療機関では無い光脱毛は、体毛を生成する組織を破壊するまで強い熱エネルギーを持つことはありませんが、それでも原理的には同じ方法であり、皮膚内部が熱を持つ脱毛法です。

このため、どちらの脱毛法でも、強い熱に伴う施術中の痛みは避けられません。特に、皮膚の上に色素沈着がある部分では、皮膚内部の体毛だけでなく、皮膚表面でも痛みを感じることが多いと思います。

このうち医療レーザー脱毛であれば、あまりに我慢できない痛みの場合は、麻酔を受けながら施術を行うことが可能です。医療レーザー脱毛で行う麻酔は、マスクを使って鼻から吸引する笑気麻酔や、照射部位に直接塗布するクリーム麻酔が主流です。

その一方、麻酔措置も医療行為です。医療機関ではないエステサロンや脱毛サロンでは、医療行為である麻酔も行うことができません。施術中に強い痛みを感じても、せいぜい冷却ジェルを塗布したり、冷却パッドの押し当てを受けながら照射されるにとどまります。

(笑気麻酔とクリーム麻酔については、笑気麻酔とクリーム麻酔はどっちが良いのかで詳しく説明しています)

ここまで見てきた通り、医療機関では無い光脱毛では、FDA認可では無い脱毛機を導入し、医師や看護師が在籍しておらず、肌トラブルが生じたときも医師の診察や医薬品の処方が受けられません。それに加え、施術中の痛みを軽減する麻酔もできません。

これに対し、医療レーザー脱毛は医療機関が医療行為として行うものです。確かに料金面では高いといえますが、価格面だけで選ばず、安全でしっかりしたケアや、確実で永続性のある脱毛効果を持った医療レーザー脱毛をおすすめします。

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