医療脱毛ではワキガが治る(悪化する)か?

医療脱毛によってワキガが治ったり、その逆に悪化すると考える方が少なくありません。非常によく言われることですが、医療脱毛がワキガに影響するということは科学的に証明されておらず、全く確認されていないことです。

ここでは、どうしてワキガと医療脱毛が関係あるかのように思われるのかを取り上げ、医療脱毛とワキガの関係を説明します。

ワキガと体毛の仕組みは別物

ワキガとは、汗が原因で強い臭いを発する現象であり、腋臭症(えきしゅうしょう)とも呼ばれます。そもそも汗は、汗腺という部分から分泌される液体であり、汗腺はエクリン腺とアポクリン腺という2種類に分かれます。

エクリン腺は全身、アポクリン腺はワキの下、女性器の周辺、乳首の周辺などに存在しています。この2つの汗腺から出た汗や、皮脂腺から分泌された脂肪分が混じり、それが皮膚や脇毛の常在細菌に分解され、腋臭臭を発する物質が生成されることが、ワキガの原因です。

その一方、体毛のもとになる毛母細胞や、毛母細胞の分裂を促す毛乳頭は、毛根と呼ばれる体毛の奥深い部分に存在し、体毛を生成する組織です。医療レーザー脱毛は、これら毛根組織にのみ作用します。

汗を分泌するエクリン腺やアポクリン腺は、皮膚内部でも毛根とは別の場所に存在し、黒いメラニン色素を含んでいません。医療レーザー脱毛は、黒い色素を含んだ体毛の毛根組織にのみ作用する脱毛法です。

医療レーザー脱毛は、黒い色素が一定の波長のレーザーが持つ熱を吸収し、その熱エネルギーが体毛を作る組織ごと破壊する仕組みです。最近では、バルジ領域という部分にある体毛の成長因子に作用するレーザーもありますが、どちらにせよ、汗腺には影響を与えません。

ここまで見てきた通り、汗を作る組織と、体毛を作る組織は全く別物であり、医療レーザー脱毛は体毛を作る組織にのみ選択的に作用します。このため医療脱毛は、ワキガの生成に対しては、何の影響も与えないということがいえます。

結論からいえば、医療脱毛によってワキガが改善するとはいえませんし、悪化するともいえません。脱毛の施術自体は、汗やワキガを発生させる仕組みに対して、何の影響も与えることは無いといえます。

ただし、医療脱毛によって体毛が減ったことにより、結果的にそのように見えることはあると思います。以下、この点を取り上げていきます。

医療脱毛はワキガを低減できるか

医療脱毛によって体毛が減る一方、脱毛の施術は汗が分泌されるメカニズムには影響がなく、発汗やそれに基づくワキガの発生も、大きく変わることがありません。

このため、医療脱毛で汗が多くなったと感じる方は、それまで存在した体毛を伝わっていた汗が、直接肌を伝わるようになったと考えられます。

汗をかくこと自体は、過剰に摂取した水分・塩分の排出だったり、汗を流すことで体温を調節するなど、人間に必要な生理現象であって、特に問題はありません。

むしろ医療脱毛によって、汗が体毛に染み込み、常在細菌と混じってワキガが発生するというような可能性が減り、汗によるムレや臭いを避けやすくなるといえます。

先述通り、医療脱毛の施術自体はワキガの治療にはつながりません。ただし、汗腺は脂肪組織に囲まれており、汗には尿素などが含まれます。ムダ毛が存在すると、これらが蒸れることにより強い臭いや不快感を生じさせてしまいます。

こうしたことから、医療脱毛を受けることで、ワキなどが清潔な環境となり、ムレによって生じるワキガや気持ち悪い感覚を減らすことができるといえます。

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